冷蔵庫の消費電力・W数はどのくらい?過去との比較と節約方法の紹介
冷蔵庫は24時間稼働していることもあり、消費電力がどのくらいか気になる人も多いのではないでしょうか。現在の冷蔵庫は、10年前・15年前のものと比較すると省エネになっています。そのため、買い替えることで消費電力を大きく抑えられます。
本記事では、冷蔵庫の消費電力を過去と比較しながら紹介します。また、冷蔵庫の電気代を節約する方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
冷蔵庫の消費電力・ワット数の目安はどのくらい?
まず、冷蔵庫の消費電力・ワット数の目安はどのくらいなのか、見ていきましょう。
- 冷蔵庫の消費電力は家庭全体の12.0~14.9%
- 現在の冷蔵庫は10年前・15年前と比較して省エネ
- 冷蔵庫のサイズと消費電力は比例しない
冷蔵庫の消費電力は家庭全体の12.0~14.9%
冷蔵庫の消費電力は、家庭全体においてどのくらい占めているのか「夏季・冬季」で見ていきましょう。
経済産業省 資源エネルギー庁の発表によれば、家庭における冷蔵庫の消費電力の割合は、夏季であれば全体の12.0%、冬季であれば14.9%を占めています。第1位のエアコン・暖房に続いて第2位に位置しており、電化製品の中でも多く電力を消費していることが分かります。
現在の冷蔵庫は10年前・15年前と比較して省エネ
現在の冷蔵庫は10年前・15年前の冷蔵庫に比べて、省エネ機能が大幅に向上していることをご存知でしょうか?
どのくらい冷蔵庫が省エネになったか比較しましょう。
年数 | 型番 | 年間消費電力 |
2023年モデルの冷蔵庫 【最新】 | パナソニック NR-C374GC(365L) | 約341kWh |
2011年モデルの冷蔵庫 【10年以上前】 | パナソニック NR-C370M(365L) | 約380kWh |
2006年モデルの冷蔵庫 【15年以上前】 | パナソニック NR-C375MS(365L) | 約490kWh |
15年以上前の冷蔵庫と比べると、約150kWhの差があることが分かります。約36%の省エネです。一方10年以上前の冷蔵庫と比べると約40kWhの差があり、約10%の省エネです。メーカーやサイズによって異なりますが、最新機種のほうが省エネであることが分かります。
省エネになっているのは、冷蔵庫だけではありません。資源エネルギー庁によれば、以下の家電も省エネになっています。
電化製品 | 10年前(2013年) | 現在(2023年) | 省エネ |
冷蔵庫 | 370~410kWh | 267kWh | 約28〜35%の省エネ |
エアコン | 903kWh | 769kWh | 約15%の省エネ |
温水洗浄便座 | 173kWh | 160kWh | 約8%の省エネ |
照明器具 | 白熱電球108kWh | 電球形LEDランプ15kWh | 約86%の省エネ |
※照明器具のみ年数の比較ではなく、「白熱電球」と「電球形LEDランプ」の比較となっています。
冷蔵庫のサイズと消費電力は比例しない
冷蔵庫のサイズが大きくなったからといって、消費電力が増えるわけではありません。むしろ、冷蔵庫のサイズが大きくなると消費電力が少なくなる傾向があります。
出典:省エネ家電の上手な使い方・選び方 | 資源エネルギー庁
上記のグラフを見て分かるとおり、501L以上のもっともサイズの大きい冷蔵庫が、年間消費電力量がもっとも少ないことが分かります。特に301~350Lを境に年間消費電力量が大きく異なってくるので、冷蔵庫を買い替える際は350L以上かどうかを基準に考えましょう。
冷蔵庫の消費電力を確かめるには
現在使用している冷蔵庫の消費電力を確かめるには、年間消費電力を確認しましょう。
- 冷蔵庫の消費電力を確かめるには「しんきゅうさん」がおすすめ
- 冷蔵庫の消費電力から1時間・1日の電気代を計算する方法
冷蔵庫の消費電力を確かめるには「しんきゅうさん」がおすすめ
冷蔵庫のラベルを見れば、消費電力が記載されていますが、移動させて見るのは大変です。そこで環境省が提供している「しんきゅうさん」を使って調べる方法がおすすめです。
しんきゅうさんは、現在使っている冷蔵庫と買い替えたい冷蔵庫の型番などを入力することで、年間消費電力や年間電気代などが簡単に分かるツールです。新しく冷蔵庫を買い替える人は、ぜひ活用してください。
冷蔵庫の消費電力から1時間・1日の電気代を計算する方法
年間消費電力が分かれば、1時間・1日の電気代を計算することが可能です。例えば、1日の消費電力は、「年間消費電力÷365日」で計算できます。
1日あたりの電気代を計算するときは、「年間消費電力×1kWhあたりの電力量料金÷365日」です。
年間消費電力が350kWhの場合、350kWh÷365=0.96kWhなので、1日あたりの消費電力は約0.96kWhです。
1日あたりの電気代は、350kWh×31円÷365=約30円となります。なお、1kWhあたりの電力量料金は、「公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会」によって定められた目安単価31円としています(2024年8月時点)。
冷蔵庫の消費電力を抑えて節約する方法
- 冷蔵庫にものを詰め込みすぎない
- 開けっ放しにしない
- 設定温度を「弱」にする
- 冷えた状態でしまう
- 壁と離して設置する
それぞれについて見ていきましょう。
冷蔵庫にものを詰め込みすぎない
冷蔵庫にものを詰め込みすぎると、冷気が庫内でうまく循環せず無駄な稼働が多くなってしまいます。詰め込んだ場合と半分にした場合とを比較すると、年間で43.84kWhの省エネになり、約1,180円の節約になるのです。
また冷蔵庫にものを詰め込みすぎると、必要なものを出すときに時間がかかり、開けっ放しの時間が多くなってしまいます。そのため、冷蔵庫にものを入れるときは、5~7割程度を目安にしましょう。
開けっ放しにしない
開けっ放しにしている時間が長い、または何度も開け閉めをしていると冷気が逃げてしまいます。庫内を冷やすために電力を消費するため、すぐ閉めるように意識しましょう。
例えば開けている時間を20秒から10秒に減らすと、年間で6.10kWhの省エネになり、約160円の節約になります。また、開ける回数を2分の1に減らすと年間で約280円の節約になります。
設定温度を「弱」にする
季節ごとに設定温度を調整することが大切です。冬であれば、設定温度を「強」にする必要がないため、「弱」にしましょう。ただ、夏は「弱」にしておくと食品が傷む可能性があるため、外気温によって設定温度を変える必要があります。
設定温度を「強」から「弱」にするだけでも、年間61.72kWhの省エネになり、約1,670円の節約になります。
冷えた状態でしまう
熱いものはさましてから冷蔵庫にしまいましょう。熱いまま冷蔵庫に入れると、庫内の温度が上がってしまい、冷やすために電力を消費します。
壁と離して設置する
冷蔵庫は周囲に熱を放出しています。壁にくっつけると、自ら放出した熱で冷蔵庫が温まってしまうため、無駄な電力を消費してしまうのです。上下左右に5mm~2cm程度の隙間を空けておきましょう。
壁から適切な位置に設置することで、年間45.08kWhの省エネになり、約1,220円の節約になります。
まとめ
冷蔵庫の消費電力は、家庭全体の12.0~14.9%を占めています。そのため、冷蔵庫の消費電力を抑えることで節約につながります。もし現在使っている冷蔵庫が古い場合は、最新の冷蔵庫に変えることで、消費電力を抑えることが可能です。
また電気代を抑えたい場合は、ぜひ電力会社を見直してみましょう。今よりも安い料金プランの会社に乗り換えれば、確実に電気代を抑えることが可能です。
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