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LEDと蛍光灯で電気代が安いのは?それぞれの特徴の違いを紹介

LEDと蛍光灯で電気代が安いのは?それぞれの特徴の違いを紹介

「LEDに変えた方が電気代が安くなる」と聞いたことがある人は、多いのではないでしょうか。近年ではLEDの普及が進み、LEDに買い替える人が多くいます。

本記事では、LEDと蛍光灯では、電気代がどのくらい違うのか解説します。また、LEDと蛍光灯の特徴や違いについても紹介しますので、参考にしてください。

LEDと蛍光灯で電気代が安いのは?        

結論からいえば、LEDと蛍光灯を比較するとLEDのほうが電気代が安いです。また、蛍光灯は2027年末に製造・輸出入が禁止されるため、いずれは使えなくなってしまいます。そのため、今のうちからLEDに買い替えることをおすすめします。

LEDと蛍光灯では、電気代にどのくらい差があるのかシミュレーションしていきましょう。一般家庭でよく使用される30形の丸管蛍光灯とサイズの近いLED小型シーリングライトを比較します。

蛍光灯の1時間あたりの消費電力は「約58W」です。一方のLEDは「約17W」です。電気代は「消費電力(kW)×使用時間(h)×電気料金(円/kWh)」で求められます。電気料金は契約している電力会社によって異なりますが、今回は全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算します。

まずは蛍光灯の電気代から見ていきましょう。1時間あたりの電気代の計算方法は以下の通りです。

0.058kW(消費電力)×1h(使用時間)×31円/kWh(電気料金)=約1.8円(電気代)

次はLEDの1時間あたりの電気代を計算します。

0.017kW(消費電力)×1h(使用時間)×31円/kWh(電気料金)=約0.5円(電気代)

蛍光灯とLEDの電気代を比較してみましょう。

蛍光灯LED
1時間あたりの電気代約1.8円約0.5円
1日あたりの電気代約43円約12円
1ヶ月あたりの電気代約1,290円約360円
1年間あたりの電気代約15,480円約4,320円

※1ヶ月は30日で計算しています。

蛍光灯とLEDの電気代を比較すると、LEDのほうが電気代が安く、年間で約3倍の差があることがわかります。

LEDと蛍光灯の特徴      

LEDと蛍光灯の特徴を見ていきましょう。

  • LEDの特徴
  • 蛍光灯の特徴

LEDの特徴

LED(Light Emitting Diode)は、日本語で発光ダイオードと呼ばれる光源です。LEDは熱がほとんど発生しないため、エネルギー効率が良いのが特徴です。エネルギー効率が良いため、蛍光灯よりも消費電力が少なくなっています。

LEDの特徴は以下の通りです。

寿命約10年(約40,000時間)
本体価格約1,000~3,000円
電気代約0.5円(1時間あたりの電気代)
光の向き一定方向
光の色3種類
サイズ小型化可能
耐久性強い
明るくなるまで早い
虫の集まりやすさ集まらない
環境汚染環境に良い

※電気代は消費電力が約17Wの場合

※価格は直管型LEDランプの場合

LEDは、紫外線をほとんど含んでいませんので、虫が寄ってきにくいことが特徴です。また、小型化も進んでいますので、幅広い場所で活用できます。耐久性も強く万が一落としても、割れにくいようになっています。

LEDは、汚染物質を使っていないので、比較的環境に優しいといえるでしょう。寿命年数も長いので、ゴミも少なくてすみます。

蛍光灯の特徴

蛍光灯はランプの内部にある紫外線を蛍光物質に当て、光を発生させるのが特徴です。蛍光灯は、2023年に行われた「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議」において、製造と輸出入が2027年末まで禁止になりました。

順次、製造を縮小し、品ぞろえが少なくなっていますので、交換したい蛍光灯が見つからない場合があります。そのため、これを機にLEDに買い替えることがおすすめです。

蛍光灯の特徴は以下の通りです。

寿命約3年(約6,000~12,000時間)
本体価格約700~1,200円
電気代約1.8円(1時間あたりの電気代)
光の向き全体的
光の色5種類
サイズ小型化が難しい
耐久性弱い(割れやすい)
明るくなるまで時間が少しかかる
虫の集まりやすさ集まりやすい
環境汚染環境に悪い

※電気代は消費電力が約58Wの場合

蛍光灯はまんべんなく光を放つため、リビングに向いています。光の色も白色・温白色・昼光色・昼白色・電球色の5種類あるため、温かみのある光にできるのが特徴です。

蛍光とは熱を発生させるので、長時間使用すると熱くなります。衝撃にも弱く落としてしまうとすぐに割れます。紫外線を放つことから、虫があつまりやすいことも特徴の1つです。

蛍光灯には水銀が使われているため、環境には良くありません。

LEDと蛍光灯の寿命や本体価格などを比較

LEDと蛍光灯の寿命や本体価格など、4項目について比較します。各特徴でも紹介しましたが、それぞれの特徴は以下の通りです。

LED蛍光灯
寿命約10年(約40,000時間)約3年(約6,000~12,000時間)
本体価格約1,000~3,000円約700~1,200円
電気代約0.5円(1時間あたりの電気代)約1.8円(1時間あたりの電気代)
光の向き一定方向全体的
光の色3種類5種類
サイズ小型化可能小型化が難しい
耐久性強い弱い(割れやすい)
明るくなるまで早い時間が少しかかる
虫の集まりやすさ集まらない集まりやすい
環境汚染環境に良い環境に悪い

LEDと蛍光灯の寿命の違い

LED蛍光灯
寿命約10年(約40,000時間)約3年(約6,000~12,000時間)

LEDと蛍光灯では、LEDのほうが約3倍寿命が長いです。LEDのほうが電気代が安く、寿命も長いことから経済的であることがわかります。電気代を少しでも抑えたい人は、LEDを選びましょう。LEDは交換する手間がかからず、ゴミを減らすことができます。

LEDと蛍光灯の本体価格の違い

LED蛍光灯
本体価格約1,000~3,000円約700~1,200円

ひと昔前までは、LEDのほうが3~4倍くらい本体価格が高かったです。しかし、LEDの普及が広まり、現在ではさほど本体価格の差がありません。調光・調色機能のある高性能のLEDであれば、価格は高くなってしまいます。

しかし、一般的な60W相当の電球であれば蛍光灯と変わりません。初期費用の違いが少ないことから、LEDのほうが経済的です。

LEDと蛍光灯の環境への違い

LED蛍光灯
環境汚染環境に良い環境に悪い

LEDのほうが蛍光灯に比べ、環境に優しい製品です。蛍光灯には水銀が含まれていますので、処分するときに環境汚染の原因になります。水銀が海に流れれば、海洋汚染の原因になってしまいます。

また、蛍光灯はLEDに比べて寿命が短いことからゴミになる回数も多いです。環境に配慮してLEDに買い替えることをおすすめします。さらに環境へ配慮する場合、再生可能エネルギーを使った電気を使用することです。

火力発電で作られた電気は、電気を作る際に多くの二酸化炭素を排出しています。地球温暖化の原因にもなります。太陽光や水力など自然エネルギーを利用した発電であれば、二酸化炭素を排出しないため、環境に優しいです。

LEDと蛍光灯の機能性の違い

LED蛍光灯
光の向き一定方向全体的
光の色3種類5種類
サイズ小型化可能小型化が難しい
明るくなるまで早い時間が少しかかる

電気代や寿命、環境への配慮などは、LEDのほうが優れている点が多くあります。機能性については、一概にLEDのほうが優れているとはいえません。用途によっては蛍光灯のほうが優れている場合もあります。

例えば、蛍光灯の光はまんべんなく広がり、光の色も5色あります。そのため、リビングに最適です。温かみのある色もあり、色の調整がしやすいです。

一方のLEDは明るくなるまでのスピードが速く、トイレや廊下、物置などすぐに明るくしたい場所に向いています。小型化が可能で幅広い場所で利用できます。

用途に合わせて使い分けてもいいでしょう。ただし、繰り返しになりますが、蛍光灯は2027年に製造が終了しますので、LEDに買い替えることをおすすめします。

電気代を節約する7つの方法

LEDに変えたほうが電気代が安くなることがわかりました。さらに電気代を抑えるために、7つの節約方法を紹介します。

  • 1.電力会社を見直す
  • 2.省エネ性能のある家電に買い替える
  • 3.消費電力の多い家電を知る
  • 4.エアコンの節約方法
  • 5.冷蔵庫の節約方法
  • 6.照明器具の節約方法
  • 7.洗濯機の節約方法

それぞれについて見ていきましょう。

1.電力会社を見直す

電気代を抑えるのに効果的な方法は、電力会社を見直すことです。電力会社を見直すことで、年間数万円の節約が期待できます。とくに、結婚や出産、新居などライフスタイルが変わったときにおすすめです。

現在の料金プランよりも安い電力会社に乗り換えれば、電気代をぐっと抑えられます。また、これまで料金プランについて深く考えてこなかった人も、見直すタイミングです。

電力会社によって料金プランはさまざまです。例えば、夜間に電気代が安くなるプランや、電気を使う時間帯で電気料金が変わるプランなどがあります。

一人暮らしの人は、電気を使う時間帯を調整しやすいので、電気を使う時間帯で電気料金が変わるプランが向いています。このように、自分に合ったプランに乗り換えることで、電気代を抑えられます。

2.省エネ性能のある家電に買い替える

蛍光灯からLEDに買い替えるように、省エネ性のある家電に買い替えることで、電気代を抑えることが可能です。例えば、10年前の冷蔵庫を2023年型の冷蔵庫に買い替えるだけで、約28〜35%の省エネになります。

型落ちの家電を買って節約することもできます。しかし、ランニングコストを考えれば最新の省エネ機能の優れた家電を買うほうが、お得な場合もあります。これを機に古い家電を買い替えてみてはいかがでしょうか。

3.消費電力の多い家電を知る

消費電力の多い家電を節約するほうが、電気代を抑えるのに効果的です。夏季と冬季の消費電力の多い家電を見ていきましょう。

家庭における電気の使用割合(夏季の点灯帯(19時頃))
家庭における電気の使用割合(冬季の1日間)

出典:経済産業省「エネルギー省(夏季)」経済産業省「エネルギー省(冬季)」

夏季・冬季ともに消費電力の多い家電は、「エアコン」「冷蔵庫」「照明」の3つです。この3つの家電の正しい使い方を学び、効率よく電気代を抑えられるようにしましょう。

また、冬季は夏季に比べて電気代が高くなりますので、より節約を意識してください。消費電力の多い家電(エアコン・冷蔵庫・照明など)の節約方法を見ていきましょう。

4.エアコンの節約方法

エアコンは、スイッチを入れて、設定温度に達するまでに多くのエネルギーを使います。そのため、こまめに電気を消さないようにしましょう。1時間ほど出かける場合は、つけっぱなしでも問題ありません。

フィルターや室外機はこまめに掃除すると、無駄なエネルギーを使わなくて済むので節約になります。また、猛暑日でなければ「除湿モード」のほうが節約になります。

エアコンの節約に関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。

暖房の温度設定は何℃にすればいい?冬の電気代の節約術を紹介 | 電気や環境問題のことならシナネンあかりの森メディア

エアコンの除湿と冷房で電気代が安いのは?電気代を抑えるコツも紹介 | 電気や環境問題のことならシナネンあかりの森メディア

5.冷蔵庫の節約方法

冷蔵庫はすばやく開閉することを意識しましょう。例えば、冷蔵庫に入れる場所を固定しとけば、どこに何がしまってあるかわかりやすいため、開閉時間を短縮できます。

また、冷蔵庫は詰め込みすぎると冷気が上手く循環せず、無駄なエネルギーを消費します。そのため、詰めすぎないように気をつけましょう。なお、冷凍庫はたくさん詰めたほうが冷えやすくなります。

6.照明器具の節約方法

照明器具は、本記事で紹介してきた通り、LEDに買い替えることが一番の節約方法です。また、こまめに消すことも意識しましょう。日中で部屋が明るい場合は、電気をつけずに過ごすことも節約方法の1つです。

7.洗濯機の節約方法

洗濯機はまとめて洗濯しましょう。ただし、詰めすぎると汚れが落ちにくくなるので7~8割を目安にしてください。まとめて洗濯すると水道代の節約にもなります。

洗濯機の乾燥モードは電気代が高くなります。基本的には外か家に干して使わないようにしましょう。

まとめ

LEDと蛍光灯では、LEDのほうが電気代が安いです。種類にもよりますが、年間約1万円違います。蛍光灯は2027年に製造・輸出入が禁止されますので、いずれは使えなくなります。

そのため、今のうちに買い替えておきましょう。電気代を効率よく抑えるなら電力会社を見直すことです。シナネンあかりの森でんきは、市場連動型プランを採用しています。日や時間帯によって電気料金が異なり、安い時間帯に電気を使うことで無理なく節約が可能です。

電力会社の見直しを検討している人は、ぜひホームページをチェックしてください。