個人向けコラム

電気代の平均っていくら?世帯人数・地域・季節別で比較した結果

電気代の平均っていくら?世帯人数・地域・季節別で比較した結果

私たちが生きて行く上で欠かせないのが電気ですが、最近「電気代が高くなった」と気になっている人もいるのではないでしょうか?自分の電気代が高いか、低いかを知るには、平均を知っておけば自分の電気代と比較することができます。

今回は、電気代の平均を世帯人数・地域・季節の3つの観点からご紹介します。また電気代を平均より低くするためのコツや、電気代が高いと感じた時のチェック方法なども紹介しますので、参考にしてください。

世帯人数別の電気代の平均と特徴

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2022年」をもとに、1人暮らしから6人暮らし以上までの世帯人数別で、「月間平均電気代」、「年間合計電気代」、「1日当たりの電気代」を表にまとめたので見ていきましょう。

世帯人数月間平均電気代年間合計電気代1日あたりの電気代
1人暮らし6,764円27,057円225円
2人暮らし11,307円45,229円377円
3人暮らし13,157円52,629円439円
4人暮らし13,948円55,792円465円
5人暮らし15,474円61,894円516円
6人暮らし以上17,870円71,478円596円
引用元:家計調査 単身世帯用途分類 e-start

※1日あたりの電気代平均額は1カ月を30日として計算しています。

家族の人数が増えるにつれて、電気代が高くなっていることがわかります。とくに1人暮らしから2人暮らしに変わると2倍ほど電気代が高くなっているのが特徴的です。2人暮らしから人数が増えるにつれ、電気代も高くなりますが、増加傾向としては緩やかです。

2人暮らしになると電気代が大幅に上がってしまう原因は、ライフスタイルの変化が関係しています。例えば、今まで日中は仕事で不在のため、電気を使うことがなかった方も、もう一人の方が在宅していれば、電気を使用するため電気代がかかってしまいます。

また世帯が増えることによって、契約アンペア数が上がったり、使用している家電の量が増えたりすると、電気代が高くなりやすいです。

季節別の電気代の平均と特徴

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2022年」をもとに、1人暮らしから6人暮らし以上までの世帯人数別・季節別で、月間平均電気代を表にまとめました。春夏秋冬で電気代にどのような変化があるのか、季節別で電気代の平均を見ていきましょう。

世帯人数1月~3月4月~6月7月~9月10月~12月
1人暮らし7,749円6,333円6,418円6,557円
2人暮らし13,216円10,657円10,446円10,910円
3人暮らし15,320円12,599円12,062円12,648円
4人暮らし16,286円12,713円12,922円13,871円
5人暮らし18,467円14,529円14,038円14,860円
6人暮らし21,186円16,764円15,874円1,7654円
引用元:家計調査 総世帯 e-start

季節ごとに電気代を見てみると、1月~3月(冬)に電気代が一番高くなることがわかります。これは、暖房器具を使用するためです。夏場もエアコンや扇風機を使用するため、高くなりますが、冬のほうが高くなるのは「温度差」が原因です。

夏の気温は暑くても35度前後であるため、室温を27度に設定したとしても8度しか温度差がありません。一方、冬は寒ければ0度近くまで冷え込むため、室温を20度に設定したとしても温度差が20度もあります。

外気と室内の温度差が高ければ高いほど、エネルギーを消費するため電気代が高くなってしまいます。

地域別の電気代の平均と特徴

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2022年」をもとに、北海道から沖縄まで、地域によって電気代の平均がどのように違うのか、地域別でご紹介します。

 月間平均電気代ランキング
全国12,678円 
北海道13,084円5位
東北13,835円3位
関東12,262円7位
北陸15,517円1位
東海12,439円6位
近畿12,221円8位
中国14,743円2位
四国13,450円4位
九州11,894円9位
沖縄11,616円10位
引用元:家計調査 2022年 e-start

地域別でみると北陸が15,517円で電気代が一番高く、沖縄が11,616円で一番低いという結果になりました。寒さの厳しい地域は、暖房器具を多く使用するため、電気代が高いです。少しばらつきはありますが、北に位置する地域ほど電気代が高い傾向があります。

次は電気代が高い・低い都道府県ランキングを見ていきましょう。

<電気代が高い都道府県ランキング>

順位都道府県名月間平均電気代
1位富山県17,417円
2位福井県16,979円
3位石川県16,661円
4位島根県16,593円
5位山形県16,205円
6位山口県15,886円
7位青森県15,512円
8位岐阜県15,163円
9位福島県15,073円
10位広島県14,366円
全国12,678円
引用元:家計調査 2022年 e-stat

2022年で一番電気代が高い都道府県は、富山県で17,417円でした。全国平均よりも約5,000円高く、一番電気代の低い兵庫県と比べると8,443円も高いです。一番北に位置する北海道は、寒さが厳しく電気代が高くなるイメージがありますが、10位には入りませんでした。

北海道の電気代が高くない理由は、多くの家庭で灯油が活用されているからです。一般社団法人 北海道消費者協会の調査によれば、暖房、風呂、給湯で一番使われているのは灯油となっています。

電気に頼らず灯油を使って暖房しているので、電気代だけで見れば、高くない結果になっています。

引用元:一般社団法人 北海道消費者協会

<電気代が安い都道府県ランキング>

順位都道府県名月間平均電気代
1位兵庫県8,974円
2位福岡県10,218円
3位神奈川県10,417円
4位熊本県10,601円
5位長崎県10,662円
6位千葉県11,165円
7位東京都11,220円
8位京都府11,252円
9位佐賀県11,489円
10位宮城県11,511円
全国12,678円
引用元:家計調査 2022年 e-stat

2022年で一番電気代が低い都道府県は、兵庫県で8,974円でした。唯一、兵庫県だけが月間平均電気代が10,000円よりも低くなっています。福岡、熊本、長崎など九州地方に位置する県がランクインしていることが多いです。

一番南に位置する沖縄県は、地域別では一番電気代が低かったですが、都道府県別でみると10位までには入りませんでした。

電気代が平均よりも高いと感じたときに見る5つのポイント

電気代が平均よりも高いときは、「料金プランがおかしい」、「漏電している」など何かしらの原因があります。原因を見つけるために、5つのポイントのどれに当てはまるか見ていきましょう。

電気の料金プランを見直す

電気会社によって電気の料金プランはさまざまです。まずは、自分の料金プランが今のライフスタイルや、使用している電気量とあっているのか見直しましょう。

例えば、自分の使用量を確認したときに日中の使用量が多い場合は、日中の電気代が安くなる料金プランに変更しましょう。

電気事業者の増加に伴い、さまざまな料金プランがあるので、自分にあったプランを選ぶのは大変かもしれません。しかし、料金プランは電気代に直結しているため、電気代を下げたいなら必ず見ておくべきポイントです。

家族のライフスタイルを見直す

一緒に生活している家族のライフスタイルを見直すことで、無駄な電力を抑えることができます。例えば、リビング・各部屋でエアコンをつけている場合、家族がリビングに集まって作業することで、1つのエアコンで済ませることができます。

またご飯を家族みんなで一緒に食べることも節電に繋がるポイントです。後からご飯を食べる場合、電子レンジで温めたり、冷蔵庫からおかずを出したりと、本来1回で済む作業をもう一度行うことになるので、無駄な電力を使ってしまうことになります。

家族に協力してもらいながら、なるべくひとつの空間で過ごす、同じタイミングで行動する、といったことに気を付けてみましょう。

漏電している可能性がないか

本来通るべき電気回路から外れて電気が流れてしまうことを漏電といいます。漏電は電気代があがってしまう要因のひとつです。自分で漏電しているかチェックする簡単な方法をご紹介します。「おかしいな?」と思ったら漏電しているか確認してみましょう。

<ブレーカーを使った漏電を確認する方法>

①すべてのブレーカーを「切」にする
②アンペア→漏電ブレーカーの順番に「入」にする
③各安全ブレーカーをひとつずつ順番にあげる
④漏電しているブレーカーを「入」にすると、漏電ブレーカーが落ちる
⑤再度ブレーカーをすべて「切」にする
⑥アンペア→漏電ブレーカーの順番に「入」にする
⑦落ちた回路以外の安全ブレーカーを「入」にする
⑧電気修理会社に依頼する

この方法ですべての漏電がわかるわけではないので、注意してください。例えば、ブレーカーの故障や、壁の中にある配線が断線している場合は、素人の目で判断することができません。そのため、異変を感じた場合は、電気修理会社へ連絡しましょう。

無駄に電気を浪費していないか

家族のライフスタイルを見直すと同時に、無駄に電気を浪費していないか確認することも大切です。簡単なところから言えば、電気の消し忘れがないか意識しましょう。さらに意識するなら「待機電力」に注目しましょう。

「待機電力」とは、家電などを使っていなくてもわずかに消費してしまう電力のことです。わかりやすい例でいえば、コンセントの差しっぱなしです。ドライヤーや充電器など、日常的に使うからといって、コンセントに差しっぱなしにしていませんか?

資源エネルギー庁が調査した結果によると、1世帯あたりの家庭の消費電力量は年間で4,432kWhで、そのうちの228kWh(5.1%)が待機電力と言われています。

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている、1kWhあたりの電気料金は31円/kWh(税込)となっています。つまり年間でかかる待機電力の電気代は7,068円(税込)です。

使っていないように見える電気代だけで年間7,068円(税込)もかかっているので、差しっぱなしのコンセントを抜く、電源から電気を切る、といったことを意識しましょう。

ただし、一点だけ注意があります。こまめに電気を切ることは大切ですが、家電によってはこまめに電気を切ることで逆に電気代がかかってしまうこともあります。

例えばエアコンの場合、設定温度に達するまでの間が一番電力を消費するために、こまめに電気を消していると、設定温度までエアコンが稼働する工程が繰り返されるため電気代は高くなります。 家電や状況(契約プランなど)によって、異なることもあるので覚えておきましょう。

断熱対策をしているのか

断熱性能の高い住宅であれば、冷暖房電力消費量を抑えることができますが、断熱レベルの低い住宅であるなら、断熱対策することで電気代を抑えることができます。 冬場であれば、温かい空気が逃げないように窓やドアをしっかり閉めておく、断熱用のカーテンに変えるなど、断熱効果が期待できる工夫を行いましょう。本格的にするなら、断熱効果のある塗装や工事がおすすめです。

電気代の仕組みを知って電気代を抑えよう

電気料金が決まる仕組みを知ることで、自分に最適な料金プランや、電気代の抑え方がわかります。電気代に関する知識を増やしていきましょう。

電気料金の仕組み

月々の電気代は、「基本料金」、「電力量料金」、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の3つの合計で算出されています。簡単にそれぞれ紹介しますので見ていきましょう。

・基本料金

基本料金は、契約したアンペア数によって毎月かかる定額料金です。契約したアンペア数が高ければ高いほど、電気料金も高くなります。目安は、1~2世帯で30A、3世帯で40A、4世帯以上で50Aです。

一方、シナネンのあかりの森でんきのように、基本料金が0円の場合もあります。使った分だけが電気代になるシンプルなプランで、電気をあまり使わない方におすすめです。

・電気量料金

電気量料金は、使用した電気量に応じて毎月かかる金額です。「1kWhあたりの単価×使用電力量(kWh)」で求められます。電気を使う量を減らすか、1kWhあたりの単価は、電気会社によって異なるので、電力会社を変えるかで、電気量料金を抑えることができます。

・再生可能エネルギー発電促進賦課金

再生可能エネルギー発電促進賦課金は、電気を使用する人は全員、負担しなければいけない電気料金です。再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価は、年度ごとに経済産業大臣が定めるため、個人で抑えることは難しいです。

これらの3つによって毎月の電気代が算出されますが、電力会社によって多少計算方法が異なる場合があるので、気になった方は契約している電気会社に問い合わせてみてください。

電気代が高くなっている?

昔に比べて電気代が高くなった、と感じる人もいるのではないでしょうか。高くなった原因は世界情勢によるものが大きいです。ロシア軍によるウクライナ侵攻、新型コロナウイルスの感染拡大などにより、化石燃料の費用が変動しています。

毎月の電気代には、「燃料費調整額」が含まれており、世界情勢の影響を受けて「燃料費調整単価」が上昇したことにより電気代が高くなっています。また国内の電力不足や新電力なども電気代が高くなった要因のひとつです。国際社会の動きも予想しにくいため、今後も値上がりする可能性が十分にあります。

電気代を平均以下にするコツ

電気代を平均以下にするカギは、「基本料金と電力量料金単価」にあります。毎日の節電によりコツコツ抑えることも大切ですが、契約プランは電気料金と直結するため、電力会社を見直すことが一番のポイントです。

新電力会社もどんどん増えてきているので、本記事を読んでいる「今」をきっかけに電力会社を見直してみましょう。

電気代を抑えるために知っておきたいこと

電気代を抑えるためには、電気を消費する家電や、時間帯など、知っておいたほうがいい情報があります。どのようなポイントを知っておけばいいか見ていきましょう。

家の中で一番電気代がかかるものは?

家の中にさまざまな家電がありますが、電気代が高い家電ほど節電を意識することが大切です。電気代の高い家電は以下の通りです。

順位家電名ポイント
1位エアコン外気温と冷暖房設定温度の差が大きいほど、電力を消費するため、夏は28度、冬は20度を目安に設定する
2位洗濯機乾燥機能を使用すると電気代が高くなるので、なるべく天気のいい日に外に干す
3位食器洗い乾燥機洗濯機と同じで、乾燥機能を使うと電気代が高くなるので、洗浄だけにして自然乾燥させる
4位冷蔵庫冷蔵庫は冷気の流れをよくするため「入れすぎない」、冷凍庫は互いに冷やしてもらうために「ぎっしり」入れる
5位テレビ見ないときは消すことや、音量・明るさ・省エネモードなどを意識する
5位照明器具こまめに消すことや、蛍光灯よりもLEDを利用する

※使用状況により電気代は異なります。

電気をよく使う時間帯は?

結論から言えば、世帯によってライフスタイルが違うので一概に何時~何時とは言えません。例えば、日中は仕事で家に誰もいない家庭であれば、よく使う時間帯は19時~21時頃になります。

自分のライフスタイルを見直して、電気をよく使っている時間帯こそ節電を意識しましょう。また、結婚や出産、転職などによりライフスタイルが変わったときは、今の契約プランとライフスタイルがあっているか確かめることが大切です。

オール電化のほうが電気代は高い?

オール電化は、調理・空調・給湯などの熱源をすべて電気で賄うため、一般住宅よりも電気代は高くなります。一般住宅とオール電化住宅ではどれくらい電気代が異なるか見ていきましょう。

世帯人数一般住宅の電気代オール電化住宅の電気代
1人暮らし5,482円10,777円
2人暮らし9,183円13,406円
3人暮らし10,655円14,835円
4人暮らし11,836円16,533円

※オール電化住宅の電気料金は、関西電力のオール電化プランを利用している会員データ(2020年~2021年の年間使用量の平均値)を使用しています。そのため、一般住宅の電気代は、総務省が行った家計調査2021年度のデータを使用しています。

電気代だけでみれば4,000円程度高くなりますが、ガス代なども含んでいるので、オール電化にする方は、光熱費が安くなるか、という点に注目して考えてみましょう。

まとめ

世帯数・季節・地域別で電気代の平均を見てきましたが、平均よりも高く感じた方は、これを機に電気会社の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。電気会社を選ぶ際は、信頼性・実績・プランなどに注目することが大切です。

シナネンのあかりの森でんきは、会社創業から90年以上にわたり、一貫してエネルギー事業に携わってきた「信頼」と「実績」があります。基本料金は0円なので、電気料金は使った分だけ。さらに、環境にやさしい自然エネルギー100%の電気を使うことができます。

一部エリアを除き全国で対応しているので、電気会社の見直しを考えている方は、ぜひ検討してみてください。