一人暮らしの電気使用量は?平均的な電気代を知って節約につなげよう
初めての一人暮らしは、分からないことがたくさんあります。毎月の電気代の目安も見当がつかず、平均的な電気代が気になる人は多いのではないでしょうか。
電気代を節約するには、電気使用量について知りましょう。電気使用量の大きい電化製品を節電すれば、効率良く電気代を節約できます。
本記事では、一人暮らしの電気使用量や効果の高い節約術について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
一人暮らしの電気使用量と電気代
まずは、一人暮らしの電気使用量と電気代について紹介します。
一人暮らしの電気使用量
出典:平成26年度 東京都家庭のエネルギー消費動向実態調査報告書
環境局の調べによると、一人暮らしの電気使用量の平均は、戸建住宅であれば219kWh、集合住宅であれば186kWhです。上記の画像を見て分かるように、戸建住宅よりも集合住宅のほうが、平均電気使用量は高くありません。
また、環境省「令和3年度家庭部門のCO2排出実態統計調査 資料編(確報値)」によると、1世帯当たりの年間電気使用量は4,175kWhです。1ヶ月当たりに直すと約348kWhになります。一人暮らしのデータではありませんが、1世帯当たりの電気使用量の全国平均を参考までに覚えておいてください。
一人暮らしの電気代
年別 | 電気代 |
2023年 | 6,726円 |
2022年 | 6,808円 |
2021年 | 5,482円 |
2020年 | 5,791円 |
2019年 | 5,700円 |
一人暮らしの1ヶ月の平均電気代を直近5年間分まとめました。2019年から2023年の5年間で電気代が1,000円も高くなっています。この先も電気代は高くなることが予想されるため、電気代を意識することが大切です。
電気代は季節によって変動します。春夏秋冬ごとのデータもまとめていますので、参考にしてください。
季節 | 電気代 |
2023年4~6月(春) | 5,486円 |
2023年7~9月(夏) | 5,842円 |
2023年10~12月(秋) | 5,833円 |
2024年1~3月(冬) | 7,150円 |
冬が一番高く、その他の季節はあまり大差がありません。そのため、電気代を効率良く節約する場合は、冬に力を入れましょう。
電気使用量・電気代の計算方法は?
電気使用量(消費電力量)を詳しく知りたい人は、自分で計算することも可能です。消費電力量を求める計算式は以下の通りです。
kWh(消費電力量)=kW(消費電力)×h(使用時間) |
消費電力(kW)は、電化製品のラベルなどに記載されています。しかし、多くは「W」で表示されているため、「kW」に変換する必要があります。「1W=1,000kW」なので、1,000で割って計算しましょう。
例えば、600Wのドライヤーを5分間使用した場合の消費電力量は、以下のように計算されます。
消費電力(kW)=600÷1,000=0.6kW 使用時間(h)=5÷60=0.08(小数点第二位以下四捨五入) 消費電力量(kWh)=0.6×0.08=0.048kWh |
上記で求めた消費電力量に1kWh単価(円)を掛けると、電気料金が算出できます。1kWh単価(円)は、契約している電力会社によって異なるため、自分が契約している電力会社を確認してください。
電化製品ごとの電気代を求める場合は、上記の計算式を参考にしてください。しかし、実際に請求される電気代は、「電気使用量(kWh)×1kWh単価」では終わらず、以下のように決まります。
電気料金=基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金 |
電気使用量の多い家電ランキング
電気使用量の多い家電を把握していれば、効率良く節約できます。夏と冬では使う家電の種類や電気使用割合が異なるため、違いを見ていきましょう。
夏に電気使用割合が高くなる家電ランキング
夏場に最も電気使用割合が高くなるのは、エアコン(38.3%)です。次いで照明(14.9%)、冷蔵庫(12.0%)となっています。夏の暑さのせいで、エアコンの電気使用量が多くなっています。特徴としては、照明や冷蔵庫など「長時間電気を付けっぱなしにしている家電」がランキング上位を占めていることです。
冬に電気使用割合が高くなる家電ランキング
冬場に最も電気使用割合が高くなるのは、エアコン(17.0%)です。次いで冷蔵庫(14.9%)、給湯(12.6%)、照明(9.2%)となっています。冬は寒くなるため、暖房器具の電気使用量が多くなります。
夏場と同じで、エアコンの電気使用割合が一番高いです。そのため、年間を通してエアコンの使い方を押さえておくことが節約につながります。
また、冷蔵庫や照明なども夏と同じで、電気使用量が多くなる傾向があります。「エアコン・冷蔵庫・照明」の3つを特に意識して節約すれば、効果的でしょう。
日常生活でよく使う家電の電気代を知ろう
日常生活でよく使うドライヤーや電子レンジなど、1回使ったときに電気代がいくらかかるか知っていますか?
日常生活でよく使う家電の電気代をまとめたので、参考にしてください。
家電 | ワット数 | 使用時間 | 電気代 |
スマホ充電器 | 10W | 1時間 | 約0.3円 |
扇風機 | 50W | 1時間 | 約1.6円 |
ノートパソコン | 100W | 3時間 | 約10円 |
洗濯機 | 200W | 30分 | 約3円 |
プラズマテレビ | 500W | 2時間 | 約31円 |
エアコン | 1,000W | 1時間 | 約31円 |
電子レンジ | 1,500W | 1分 | 約0.78円 |
電力料金の目安単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が発表している1kWh当たり「31円(税込)」を参考にしています。
上記で紹介している家電は、あくまで目安として考えてください。製品の大きさ、容量、使い方などによって、消費電力量は変わります。正確な電気代を計算したい人は、使用している製品のカタログなどに記載されている消費電力量をもとに計算してください。
電気代を抑える節約術
電気代を節約する方法は多くありますが、その中でも有効な節約術3選を紹介します。
電力会社を見直す
電気代が高いと感じる人やライフスタイルに変化があった人は、電力会社を見直すことをおすすめします。自分のライフスタイルに合った契約プランに変更すれば、継続的に電気代を抑えることが可能です。
2016年4月より電力が完全自由化され、消費者が自由に電力会社や契約プランを選べるようになりました。これまでは大手電力会社を選んでいた人も、他の会社に目を向けてみましょう。電力の完全自由化によって以下のような幅が広がりました。
・自分が住んでいるエリア外の電力会社を選べる ・電気とガスのセット割引が選べる ・電気と携帯電話のセット割引が選べる ・再生可能エネルギーを使用した電力会社を選べる |
自分に合った電力会社や契約プランを見てみましょう。
最新の電化製品に買い替える
経済産業省資源エネルギー庁によると、古い電化製品から最新の電化製品に買い替えることで、以下のように省エネできます。
家電製品 | 比較 | 省エネ率 |
冷蔵庫 | 2009年と2019年を比較 | 約40〜47% |
照明器具 | 一般電球と電球形LEDランプを比較 | 約86% |
テレビ | 2010年と2019年を比較 | 約42% |
エアコン | 2009年と2019年を比較 | 約17% |
新しく家電を買い替えると初期費用がかかります。初期費用が高く感じるかもしれませんが、長い目で見ると、家電を最新モデルに買い替えておくほうがお得です。古い家電を使いっぱなしにしている人は、これを機に買い替えてみましょう。
節電効果の高い省エネ方法を学ぶ
「こまめに電気を消す」「コンセントから抜く」など、節電方法は多くあります。その中でも節電効果の高い省エネ方法をいくつか紹介します。経済産業省資源エネルギー庁が発表している省エネ対策をもとに、省エネ効果の高い対策法をまとめたので、見ていきましょう。
家電 | 省エネ行動 | 省エネ効果 |
電気カーペット | 設定温度を低めに設定する | 年間約5,770円の節約 |
電気ポット | しばらく使わないときはプラグを抜く | 年間約3,330円の節約 |
照明 | 電球をLEDライトに変える | 年間約2,790円の節約 |
冷蔵庫 | 設定温度を適切に維持する | 年間約1,910円の節約 |
エアコン | 冬の暖房時に設定温度を20℃にする | 年間約1,650円の節約 |
こたつ | 設定温度を低めに設定する | 年間約1,520円の節約 |
パソコン | 使わないときは電源を切る | 年間約980円の節約 |
参考元:無理のない省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト
まとめ
電気使用量が多いと、電気代も高くなります。一人暮らしの人は、自分の行動次第で電気代を節約できるため、本記事で紹介した節約術を参考に節約してください。
シナネン電気は、一部エリアを除き全国に対応しています。環境に優しい自然エネルギー100%の電気を使用し、電気料金と環境配慮料金をお支払いいただくシンプルな料金体系です。
30分毎に更新されるJEPXでの市場価格を把握し、電力量料金の単価が安い時間帯に電気を使用することで、無理なく電気料金を抑えることができます。一人暮らしの人であれば、自分の行動を調節するだけで節約が可能なのでおすすめです。興味のある人は、ぜひ検討してください。